英語スピーチで役に立つ! もう一つの発音 enunciationとは
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英語スピーチで役に立つ! もう一つの発音 enunciationとは

上級編

こんにちは。英語発音トレーナーの中野渡(なかのわたり)です。

私は、留学時代に発音が原因で相手に英語が通じず大変苦労しました。

そんな私が努力の末に会社の同僚から「発音上手ですね。教えて欲しいです」と言われるまでになり、2010年からトレーナーをしております。

著書「帰国子女ではない私がどうやって通じる英語の発音を身につけたか」

 

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さて、最近英語でプレゼンテーションやスピーチをする機会が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

また、英会話教室で子供達に英語スピーチコンテストに出場させるところも増えてきているようです。

そこで今日は、私自身スピーチのプロではありませんが、私の海外営業マンの経験とスピーチ教室で習った「これは英語スピーチに役立つ」と思われるポイントを3つほどご紹介させていただきます。

実は私は、人前(3人以上)で話すのが大の苦手で、プレゼンや会社の朝礼など、予定が確定した時点から気分が重くなり、当日になるとお腹までくだってしまうほどひどい苦手意識を以前は持っていました。

前職では、新人の女の子を連れて営業に行った際、先輩としていいところを見せたいと思っていたのですが、製品デモの際に緊張で手が震え、汗だくになって、営業終了後に「先輩、超緊張してましたね。 超ウケる(笑)」と言われてしまった苦い経験があるぐらいです。

人前で上がることを英語で、stage fright と言います。

stage frightは失敗経験を重ねれば重ねるほどひどくなるもので、色々な理由をつけてそういった人前に出る機会を減らそうとしてきたのですが、友人の結婚式やプレゼンテーション、会合でのスピーチ等 社会人としてどうしても断れない場面が増え、「一生逃げ続けるのは無理だ」と思い、2つのスクールに通いました。

1つは日本人の先生が日本語で教える話し方教室(以下、話し方教室)、もう1つは全米スピーチチャンピオンの先生が英語で教えるスピーチ教室(以下、スピーチアカデミー)です。

リチャード・ハン スピーチアカデミー

 

Opening

まず、話し方教室に通ったのですが、そこではスピーチの始め方として「これから何を話すか」を伝えることから始めるのが良いと教わりました。

例、「今日は~についてお話します」

しかし、スピーチアカデミーでは「これから何を話すか伝えなくていい」と教わりました。 理由は、普通、プレゼンテーションであろうがスピーチであろうが、何について話すかはすでに聴く側は知っているから不要だ、という理由からです。

たしかにそのとおりだと思います。 何の話が聞けるか分からずにその場へ来る人などいないでしょう。

また、もし司会者がいる場合は、あなたの紹介を司会者がしてくださるので自己紹介も不要です。 司会者がいない場合は、自己紹介が必要ですが、それでも手短に済ませるのがいいでしょう。

ただし、あなたが何らかの権威ある資格や実績の持ち主でしたら、それを伝えることであなたがこれから話すことに信頼を高める効果がありますので、自己紹介で簡単にアピールするべきでしょう。

「人前で話すのが苦手で緊張しておりますが・・・」的な自分の緊張をごまかす台詞も聞き手にとっては不要です。

英語のスピーチは、次のBreaking the iceから始めるのがお勧めです。

Breaking the ice

breaking the iceという言葉を聞いたことはありますでしょうか?

これは、「会話の口火を切る」とか「緊張をほぐす」という意味ですが、英語スピーチにおいてこれがとても重要です。

特に私のようなstage frightに悩んでいる人にとっては、このbreaking the iceがうまくいくと緊張が短時間で解けるので、ある意味最も重要なポイントかもしれません。

breaking the iceにはいくつか方法があります。

一番効果的なのがジョーク(つかみ)です。 

最初スピーチが始まると、話し手はもちろん、聞き手も緊張しています。 そこでジョークを言うことで一気に場が和むという理論です。

それに、ジョークを嫌いな人はいません。 ユーモアのある人は日本に限らず世界中の誰もが大好きですので、一気に相手との距離感を縮めることが出来ます。

私が好きなこちらのスピーチをご覧ください。

 

しかし、あなたがお笑い芸人でないかぎりそうそう面白いジョークというのは思いつかないでしょう。 また、逆にジョークが受けなかった場合、緊張感がさらに増してしまうので、もしあなたがジョークに自信がなければ使うのは避けた方がいいかもしれません。

ジョークの次に効果的なのが質問です。

「あなたは、~というのをご存知ですか?」のように聞き手に質問をすることで聞き手とコミュニケーションを取ることで、あなたが一方的に話しているのではないという形が取れます。

この時大事なのは、質問をした際に少し相手に考えさせる時間(間)をとることです。 すると、人によっては「それって~のことですか?」とか答えてくれる人がいたりして、話が盛り上がったりします。

全国高校生スピーチコンテスト優勝者も質問から始めています。

 

恥ずかしながら、私がAppleやSamsungの競合であるLGという韓国の家電メーカーで、スマートフォンを設計・製造している人達にプレゼンした際のbreaking the iceの例をご紹介します。

私:「早速ですが、質問です。(挙手を求めながら)スマートフォンをお持ちの方はいらっしゃいますか?」

聞き手:(全員挙手)

私:「ありがとうございます。 では、この中でiphone(Apple)やGalaxy(Samsung)をお使いの方はいらっしゃいますか?」

聞き手:(笑)

Enunciation

皆さんはenunciationという言葉をご存知でしょうか?

実はこれも辞書で調べると「発音の方法」という意味で出てくるのですが、これは私達が知っているpronunciation(発音)という広い意味とは違い、相手に分かりやすいように「はっきりと」発音するというものです。

スピーチの目的が聞き手になんらかのアクションをとってもらうこと(例、製品を購入してもらうこと)であれば、普段話すようなあまり抑揚のない感じでは相手に気持ちが伝わりません。

また、聞き手がいろいろな国籍の方の場合、その方がアメリカ英語に慣れているのか、イギリス英語に慣れているのか、はたまたオーストラリア英語に慣れているのか分かりません。 そこで役立つのが「はっきり」と「聞き手にわかるように」発音するenunciationです。

これはスピーチに限らず、英語のスピーキング試験でも役立つ発音方法です。

まとめ

今回は、英語スピーチに役立つポイントを3つご紹介しました。

先日、英語のスピーチコンテストに出た中学生の女の子のスピーチ動画を拝見する機会がありました。

原稿はもらわずに動画だけで彼女の言っていることが9割がた理解できるぐらい彼女のenunciationは素晴らしいものでした。

ただ、どうしても何点か聞き取れない箇所がありました。 その原因はpronunciation(発音)にあります。

私の知り合いで、英語でプレゼンを一通りしたが発音が原因で聞き手に通じず、結局別の人が最初から同じ内容をやり直したという方がいらっしゃいます。

彼は、高校からアメリカへ渡り、現地の大学も卒業されたそうなので、間違いなく普通の人より語彙力も表現力もあるはずです。 それでも発音が出来ないだけでそれらを役立てることが出来なくなってしまうのです。

もしあなたが効果的な英語のスピーチが出来るようになりたいとお考えでしたら、何よりも前に、まず最低限のpronunciation(発音)の知識を身につけることをおすすめします。